百人一首 よく出る助詞・助動詞ランキング

中学国語

中学生の子供が百人一首の暗記で悪戦苦闘していませんか?
正攻法は和歌の内容を味わい、何度も声に出す方法だと思います。
それでもたくさんの和歌を覚えていくのは大変な負担です。
少しでも、子供の負担を減らしてあげたいと思いました。
そこで最小限の文法知識を補ってあげれば楽にならないかと考えてみました。
そのため、どんな文法知識が有効か検討する必要を感じました。
今回、文法でも助詞・助動詞に絞って百人一首でよく出る助詞・助動詞を調べてみました。

よく出る助詞・助動詞ランキング


それぞれの助詞・助動詞の頻度を数えてみました。解釈の仕方や数え方で若干の誤差があるかもしれません。

助詞ランキング

頻度の多いものを表にしました。

助詞回数助詞回数
13616
5714
5013
3912
2611
23こそ10
23つつ7

次の表は、頻度としては一桁の助詞ですが、和歌を理解するために大切だと思われますので表にしました。

助詞回数主な意味
9「会話文」の後に置く助詞
かな7「~だなあ」(詠嘆)
7「~ないで」(打消)
もがな5「~があればなあ」(願望)
3「けれども」(逆接)

次に助動詞に移ります

助動詞のランキング

最初に助動詞の頻度を表にしました。

助動詞回数助動詞回数
3215
2514
けり1910

助動詞の活用変化の内訳

次に、助動詞は活用変化するため、代表的な助動詞における活用変化の内訳も表にしました。

 「でない」(打消し)
 「ず」は活用変化別では「ぬ」が一番多かったです。

ざらざり(な)
25831

「~てしまった」(完了)「である」(断定)「きっと~」(強意)
 「ぬ」は活用変化別では「に」が一番多かったです

 ぬるぬれ
完了373331
断定 3    
強意3 1   

「~た」(過去)
 「き」は活用変化別では「し」が一番多かったです

しか
1131

けり「~だなあ」(詠嘆)、「~た」(過去)
 圧倒的に詠嘆が多かったです。

 けりけるけれ
詠嘆1161
過去 1 

古文の助動詞は、種類によってはかなり大きく活用変化します。
さらに、種類の異なる助動詞でも活用形によっては、似た文字に変化します。
例えば、打消しの助動詞「ず」と完了の助動詞「ぬ」が、「ぬ」と「ね」などに活用変化します。

その他の助詞・助動詞
「~だなあ」(詠嘆)の助詞「かな」、助動詞「けり」
「~してほしい」「~したい」「~があればなあ」(願望)の助詞「なむ」「ばや」「もがな」

和歌の作者が感動を言い表しているときに、上記の助詞・助動詞を使われています。
その思いをぜひ汲み取ってあげて欲しいと思います。

詳しい古文文法は他の成書でご確認お願いします

参考文献
小林俊洋「百人一首で学ぶ文法」真珠書院
望月光「望月光の古文教室 古文文法編」旺文社

まとめ

百人一首の暗記のために文法知識を補ってあげれば楽にならないかと検討しました。
どんな文法知識が有効か検討するために百人一首で助詞・助動詞ごとに頻度を調べてみました。
助動詞については、活用変化の内訳も調べました。

よろしければ、あわせてお読みください
百人一首に関する本


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